本州で一番早い秋

八幡平の山々が、燃えるような紅葉で日本の秋の幕開けを彩ります。

八幡平市は、日本の東北北部の中心に位置しています。

全国的には、紅葉は10月や11月から始まるのが一般的ですが、八幡平では例年9月中旬から始まり、本州で最も早い紅葉が訪れます。

本州で最も早い紅葉を求めて、毎年多くのハイカーが八幡平を訪れます。中でも特に人気のある三ッ石山は、9月上旬から色づき始め、日本の秋の訪れを告げる絶景スポットです。

八幡平は、紅葉が最初に色づき始める場所です。

山の稜線から始まる美しい秋の景色をご紹介します。

三ッ石山山頂

紅葉が絨毯のように山々を覆います。

三ッ石山の登山コースは中級レベルで、往復約5時間かかります。初心者にはやや難しいかもしれませんが、頂上からの絶景は登る価値があります。

頂上への道は、色づいたコブシやヤマボウシなどの植物に彩られ、朝晩の冷え込みによって一層鮮やかに染まる紅葉を楽しむことができます。

三ッ石山の山頂では、紅葉のクライマックスが待っています。溶岩露頭から眺める360度のパノラマビューは、燃えるような赤、オレンジ、緋色に染まり、まるで大自然が織りなす美しい絨毯のようです。

三ッ石山からの展望(標高1,466m)

360度のパノラマビューからは、十和田八幡平国立公園の山々を一望できます。紅葉の季節には、すべての山々が赤、オレンジ、金色に染まり、壮大な景色が広がります。

三ッ石山から大深岳(おおぶかだけ)、畚岳(もっこだけ)へと続く縦走ハイキングも非常におすすめです。秋の彩りに包まれた山々を歩きながら、各山頂で異なる景色を楽しめるこのルートは、毎年多くのハイカーに愛されています。

三ッ石山の紅葉の見頃は9月中旬です!

松川温泉近くの登山口から、写真の頂上エリアへとアクセスできます。トレイルは最初こそやや急ですが、約20分登ると道がなだらかになり、その先の山小屋までの道のりは比較的歩きやすくなります。

三ッ石山荘にはトイレがあり、昼食や休憩に最適なスポットです。そこから三ッ石山の頂上までは約1kmの短い登りが続きます。

もし松川温泉から頂上まで往復する場合、下りは約2時間ほどで、帰りは比較的早く戻ることができるでしょう。

源太ヶ岳登山口 →60分 約2.2㎞→ 分岐 →60分 約1.8㎞→ 三ツ石山荘 →30分 約1㎞→ 三ツ石山 →20分 約1㎞→ 三ツ石山荘 →40分 約1.8㎞→ 分岐 →40分 約2.2㎞→ 源太ヶ岳登山口 総コースタイム 4時間10分 合計:約10㎞

挑戦したいハイカーには、頂上を越えて「裏岩手縦走路」として知られる15kmのロングコースがおすすめです。このルートでは、小畚岳(こもっこだけ)、大深岳(おおぶかだけ)、源太岳(げんただけ)を巡り、各山頂からの素晴らしい景色を楽しめます。コース全体はペースによって6〜8時間かかるため、しっかりと登山計画を立てて挑戦してください。

秋の紅葉シーズンは、このエリアが非常に混雑するため、車で訪れる場合は早朝に出発し、駐車スペースを確保することをおすすめします。それだけの価値がある絶景が待っています!

八幡平自然探勝路

八幡平の山頂近く、八幡平アスピーテラインと八幡平樹海ラインが合流する八幡平頂上エリアには、美しい高山湿原を通り、八幡沼や鏡沼を周回する人気のトレイルがあります。このトレイルは非常に整備されており、湿原には木製の遊歩道が設置されているため、快適に散策を楽しめます。
また、トレイル沿いには地図や地元の動植物に関する情報が掲示されており、自然を学びながら歩くことができます。途中にはトイレ付きのロッジ「陵雲荘」もあるため、安心してハイキングをお楽しみいただけます。

驚くほどの絶景を巡るこのトレッキングコースは、長短二つの周回コースがあり、距離や所要時間に合わせて選ぶことができます。ただし、八幡平アスピーテラインの開通期間である4月中旬から11月までしかアクセスできないため、ご注意ください。

黒谷地湿原

茶臼岳と源太森のちょうど中間に位置する黒谷地湿原は、花と植物が豊かに生い茂る自然の草原です。春にはミズバショウが咲き、夏にはニッコウキスゲやカンアオイ、ワタスゲが湿原を彩ります。

秋になると、湿原全体が黄金色に染まり、美しい草紅葉(くさもみじ)の草原が広がります。

黒谷地湿原へは、八幡平山頂の八幡平自然探勝路から源太森を経由する片道約2時間のトレッキングコース、または八幡平アスピーテラインの黒谷地バス停脇にある黒谷地駐車場から直接アクセスできます。