安比高原 「中のまきば」と「奥のまきば」
安比高原の「中のまきば」と「奥のまきば」は、八幡平市の美しい自然が広がる場所です。その景観は季節ごとに劇的に変わり、一年を通して楽しむことができます!
「安比」と聞くと、多くの方が安比高原スキー場を思い浮かべますが、スキー場を超えてさらに山に向かっていけば「ブナ二次林」と呼ばれる広大なブナの森が広がっています。日本の「森林浴の森100選」にも選ばれたこの場所には、「中のまきば」、「奥のまきば」と名付けられた馬の放牧地があります。
安比高原は1000年前(平安時代中期)から第二次世界大戦後まで、「馬の産地」として地域の人々が自然と関わり、守り繋げて来た自然の草原「まきば」が広がっていました。
その「まきば」を囲む「ブナの二次林」は、昭和初期に木炭生産のために伐採され、その後自然に成長した森です。しかし、牛や馬を放牧することで、再び美しい森の林床に戻りました。
ですが、畜産業の衰退による放牧の終焉は、「奥のまきば」、「中のまきば」の森林化を招き、自然草原は急速に減少しています。牛馬に変わり、地元の有志たちが人力による刈り払いを何度も試みましたが、ススキやワラビばかりが増え、自然草原を再生することは叶いませんでした。
そこで、間伐材で柵を作り、畜産用ではなく放牧を目的として馬を放つことで、自然草原が再生し始めたのです。
いまでは、雄大な岩手山を背景にブナやダケカンバの原生林の中に広がるこの草原は、慌ただしい日常から離れ、自然の中で深呼吸し、心のバランスを取り戻すのに最適な場所です。草原の真ん中では、馬が草を食んだり、くつろいだりする姿を見ることができるかもしれません。
春には新緑、初夏には真っ赤なツツジ、秋には紅葉、そして冬には雪原を楽しむことができます。
また、ここは、尾根伝いに八幡平山頂を越え、大深岳、三ッ石山を経て、岩手山まで続く「岩手山・八幡平・安比高原50㎞トレイル」の登山道の起点でもあります。
安比高原から7.1km
岩手県八幡平市細野
秋は山の食料が不足してくるため、クマの目撃情報が増える季節です。クマ対策についての詳細は、このブログ記事でご確認ください。
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